京都大学桂キャンパスへMK 10 Mobilityの見学へ行ってきました。
京都大学の小見山陽介教授から概要を説明していただきました。
実験のテーマとしては、大きく2つ。
・ユニットをどれだけ自由に組み合わせることが出来るか
・150㎜のパネルでどれだけの機能を備えることが出来るか
■ユニットをどれだけ自由に組み合わせることが出来るか
MK 10 Mobilityは、4つのモジュールを組合せてできています。
しかも、その4つのモジュールが“全て異なる”接合方法で繋がっているのだとか。
■150㎜のパネルでどれだけの機能を備えることが出来るか
5層のラミナのうち、CLT内部の3層のラミナのみを構造として見ているそうです。
なぜなら、外側と内側に機能を持たせるためです。
外側は、工場にてバーナーで焼き、すべて真っ黒に焼杉加工。
通常CLTパネルを外部現しにすることはしません。
しかし、もし今回の実験の焼杉加工で、十分な耐久性が確認されれば、
工期短縮・コストダウンは間違いありません。
内側は、ラミナ一枚分欠き取って電気などの設備を設置。
外側と内側に機能を持たせることで、
将来的には、運んで組み立てたら外装内装設備工事すべてが終わっている。
そんなモジュールを作ることが、最終目標だそうです。
と、その他にも様々な工夫が散りばめられているモジュールとなっておりました。
基礎・建て方については、
レベル合わせを丸一日かけて精密に行ったとのことです。
上部構造はすでに出来上がっており、CLTがかっちり組みあがっているので、
もしレベル合わせがしっかり行えていなかったら、
上のモジュールがうまく組みあがらなかっただろうとおっしゃっていました。
おかげで、非常にスムーズに建て方を終わらせることが可能だったそうです。
そして、最後に。
実はこちらのモジュール。京都で初めてのCLTパネル工法なのだそうです。
今後は京都から岡山の銘建工業さんへ移設され、休憩所となりますが、
より手軽に・より費用を抑えて移設できるよう、現在協議を行っているとのことで、
岡山にやってくるのがますます楽しみです。
■実験について