本建物は、CLTパネルの性能を十分発揮させる高耐力金物を使用するLC-core構法にて設計することで、一般的なCLT工法と比較して必要となる耐力壁の量を減らし、自由度の高い空間の確保とコストの削減を実現している。
この構法は「コア構造」の考え方を木造建築に取り入れており、耐力壁を建物のコアとなるように配置し、それ以外の部分は壁のない空間の確保を可能としたため、1階の多目的ホール(17.5m×7.25m)の大空間の配置を実現している。
使用している金物は、CLTパネル内部に挿し込む接合方法となっているため、各部屋の南面に配置している現しの耐力壁は金物が表に出ておらす、木の温もりを強く感じられる。バルコニー及び屋根の軒天についてもCLT床パネルが現しとなっており、構造材を意匠デザインとして取り入れる設計としている。